バングラデシュ渡航記〜理想と現実のギャップから〜

バングラデシュ渡航記〜理想と現実のギャップから〜

はじめまして!福岡女子大学支部長と九州地区代表を務めていた、中柴友里です。

 

報告が遅くなってしまったのですが、2月にバングラデシュに行ってきました!

たくさんのご協力をいただき、初めてSTUDY FOR TWOで建てることができた学校の視察のためです。

 

感じたことや考えたことが多すぎてものすごく長くなってしまいましたが、最後まで読んでいただけるととても嬉しいです!

 

 

《目次》

①バングラデシュ渡航で感じたこと

②私にとっての正しいボランティアとは

③最後に

 

 

 

①バングラデシュ渡航で感じたこと

 

バングラデシュは、日本から4,907Km離れた、インドの隣に位置する国です。私にとって初めてのバングラデシュで、アジアの中でも最貧国であること、そして昨年日本人も犠牲になった悲しいテロがあったこともあり、ワクワクだけではなくいろんな不安が入り混じった渡航でした。

 

 

「アジア最貧国」「人口密度が高い」「人があふれんばかりに乗った電車」… 。これらが私の渡航前のバングラデシュのイメージです。交通渋滞や多くの人が屋根に登ったりドアに捕まったりして乗る電車は、テレビなどで見たことのある人も多いと思います。

 

バングラデシュに無事到着し、街を歩く中でまず思ったのは、観光客が圧倒的に少ないということです。首都であるダッカでさえ、観光客らしき人を見かけることはありませんでした。途上国を訪れるのは初めてではありませんでしたが、首都で他国の人を見かけなかったのは今回が初めてでした。そのせいか、バングラデシュの人々は、彼らにとって外国人である私たちを物珍しそうにまじまじと見ていることがよくありました。

 

 

交通渋滞にもやはり驚かされました。ダッカの交通渋滞は世界最悪水準と言われているそうです。予想はしていましたが、交通量はものすごく多く、車や人がぎゅーぎゅーに乗ったバスやタイのトゥクトゥクのような姿のCNGという自動車、人力車が由来になっている自転車のリキシャが道路を埋め尽くしていました。信号はほとんど機能しておらず(そもそもあまり見かけなかった)、交通ルールも守られていないため、その様子はまさに「混沌」でした。車線もほとんどありません。そのような場所での運転の仕方は、ただ「隙間ができたらどんどん入っていく」というもので、乗っていると「よくこの運転で事故が起こらないな」と感心してしまうほどでした。

 

また、排気ガスや砂埃により空気があまりきれいではないため、走行中空気をじかに浴びることになるCNGに乗ると、喉がやられ、髪はギシギシになってしまいます。

 

このような状況を目の当たりにすると、これらが整備され、自由な運転をしている彼ら全員が交通ルールを守るようになることはあるのだろうか、という疑問が浮かび、先の見えない状況に考え込んでしまいました。

 

そういった交通手段を使っての移動中、さらに驚いたことがありました。それは、物売りと物乞いの多さです。もちろん歩いている時もですが、CNGやタクシーに乗っている時でさえ、物売りや物乞いの人々は渋滞で停車する度に窓に近づき話しかけてきます。物売りが売っているものはフルーツや布、シールなど様々です。物乞いにも、小さな子どもだったり赤ちゃんを抱いている女性だったり、障害をもっている人だったりと、本当に様々な人がいました。

 

子どもたちは私たちの服や腕を引っ張り、後についてきてお金を求めてきました。財布に手を突っ込まれたメンバーもいました。物売りについても物乞いについても、存在は知ってはいたものの、私たちの日常生活にはない光景であるため、それが当たり前に行われている様子はかなり衝撃的で、正直少し怖いと思ってしまう自分もいました。

 

「物乞いにお金をあげてはいけない」、そのように聞いた覚えがあったため、私たちはお金をあげることはありませんでしたが、ついてくる子どもたちを振り切ってホテルに帰ったあとはモヤモヤが収まらず、子どもたちの表情や「どうしたらよかったんだろう」という疑問が頭の中をぐるぐると回っていました。

 

途上国ではお金を簡単に手にいれる手段として物乞いという行為を使っているという信じがたい現実もあるようなので、あげなかったことに後悔はしていませんが、その時のことを思い出すと今でもいろんな感情をどう処理したらいいのかわからなくなります。

 

 

 

そして学校へ!

 

一番の目的である学校までは、ダッカから車で約8時間。バングラデシュの中西部、インドと国境を接したラジシャヒ州というところにあります。出発前に完成した学校の写真を見せていただき、大きくなるワクワクの気持ちを胸にラジシャヒ州に向かいました。

 

そして翌日、ついに学校を訪れました。学校に着くと、子どもたちが正門に集まり花束を持って私たちを歓迎してくれました。子どもたちの笑顔は本当にキラキラしていて、その笑顔を見るだけで自然に笑顔になり、とても嬉しく幸せな気持ちで満たされたのを覚えています。新校舎の壁には建設の記念プレートがあり、そこには「STUDY FOR TWO」の文字がしっかりと書いてありました。

 

子どもたちの笑顔と新しい校舎を見ていると、嬉しさや感動、支援の実感や活動の達成感など、本当にいろんな感情がこみ上げてきて涙が出そうになりました。私は学用品の現物支給をして支援をしているラオスの子どもたちにも会いに行ったことがあり、その時にも同じような気持ちになったのを覚えていますが、今回目の前にある学校を自分たちの活動で建てることができ、その学校でたくさんの子どもたちが目を輝かせながら勉強をしているのだと思うと、その時とは少し違った感動がありました。

  

 

しかし、学校訪問で感じ、わかったことは、嬉しいことだけではありませんでした。もちろん、そこには綺麗な新しい校舎がありました。そこで「新しい学校が建ってとてもうれしい」と言ってくれる子どもたちがいて、キラキラした目で勉強を楽しんでいました。ですが、新しく建設された校舎でさえ、子どもたちは椅子にぎゅーぎゅーに座って勉強をしており、その様子は日本で勉強をしてきた私にとってはとても窮屈に見えました。

 

また、子どもたちは私たちに様々な夢を語ってくれましたが、バングラデシュでは人口の多さに対して職場が足りていないことや、就職時には学力よりもコネクションや賄賂の方が重視されてしまうという悲しい現実もあります。子どもたちの夢が、子どもたちの努力だけでは叶えることができないかもしれないのです。そのことを考えると、とても悲しい気持ちになり、そのような現実から目を背けたくなりました。

 

 

私たちの活動によって、少しずつではありますが、確実に子どもたちの教育環境に変化は起きています。その実感を得ることができたのと同時に、問題の多さにも気付かされた今回の視察でした。

 

 

 

②私にとっての正しいボランティアとは

 

「正しいボランティアとはなにか。」STUDY FOR TWOで活動していると何度もぶつかる問題です。「ボランティアは自己満足だ」、「偽善だ」、そういった意見も耳にすることがあります。STUDY FOR TWOで活動し、ラオスやバングラデシュに実際に訪れてみて、支援先の子どもたちに会ってみて、私は「ボランティアとは助け合いだ」と考えます。

 

 

恵まれた人が恵まれない人に“してあげる”、という考えは持ちたくないなと思っています。今回のように実際に支援先に訪れると、支援の結果を確認するだけではなく、子どもたちから元気をもらったり、自分たちの生活を見直すきっかけになったり等、得られるものも多くあります。また、子どもたちと一緒に遊んだり話をしたりすると、たまたま生まれた環境が違うだけであって、やっぱり同じ地球に住む人間なんだなと実感します。そう思うと、やっぱりその現状に知らないふりはできないなと強く思いました。

 

地球全体で大きく考えてみると、直接の助け合いではなくても「困った人がいた時に手を差し伸べる」という循環が社会を作り上げているのだと思います。国際協力は、その相手が離れたところに存在するために、相手を実感することが難しく、目的を意識し続けられなくなることもあります。「自己満足だ」、「偽善だ」と言われると、心の中で様々な葛藤が起きることもありました。しかし、ただ相手が遠いだけであって、怪我した人がいた時に手を差し伸べる行為と本質は全く一緒のものだと私は思います。

 

 

助け合いの精神を持って、相手の気持ちや状況をしっかり考えた上で行う行為こそが「正しいボランティア」だと私は考えます。

 

 

 

③最後に

 

今回のバングラデシュ渡航で思ったのは、同じ地球で起こっている問題にやっぱり知らないふりはできないということです。現実を知れば知るほど、そこにある問題の多さやそれらの解決の難しさに正直どうしたらいいのかわからなくなります。私たちにできることは本当にわずかです。しかし、実際に支援が届いていて、少しずつではあっても力になることができていて、そこに笑顔の子どもたちがいるからこそ、私たちが活動を続ける意味はあると思います。

 

 

私は大学の4年間を終え、4月から社会人です。STUDY FOR TWOの活動に直接関わることはできなくなりますが、今回感じたことや思ったことは忘れず、一生を通してそういった世界の現実に向き合っていきたいと思います。

 

 

以上です。最後まで読んでいただきありがとうございました!

 

一般社団法人STUDY FOR TWO / 中柴友里

 

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